最近ではグルタミン酸ナトリウムなどの化学調味料が頻繁に使われるようになり、手軽に旨みを味わえるようになりました。
一方で、グルタミン酸などの旨み成分以外にも、香りや独特の甘味など奥深い風味を堪能できる昆布を使う機会が少なくなっているのではないでしょうか。
岩手県宮古市の東和食品が主力商品の「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」の原料として使用する「白口浜真昆布」は、化学調味料ではだせないほどの旨み香りなどの風味がギュッと凝縮されています。
「白口浜真昆布」は皇室や将軍家に献上されていたほどの価値の高い昆布で別名「献上昆布」とも呼ばれています。
東和食品では「白口浜真昆布」を特許製法で繊維の流れに対して斜めに削り、食べやすく、口に入れた瞬間から素早く旨み成分や甘味が溶け出し、香りが口いっぱいに広がるように工夫しています。
「白口浜真昆布」は化学調味料とはことなり、旨み成分だけではなくカリウム、ヨウ素、カルシウム、鉄などのミネラルや食物繊維を豊富に含んでおり、「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」をご飯やおかずにふりかけることで手軽に摂取できる点も見逃せません。
「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」は添加物不使用なので、お子様からお年寄りまで安心して食べられます。
この記事では、東和食品株式会社や絶品の白口浜真昆布の特徴などを詳しく説明します。
さらに、絶品の白口浜真昆布について優れた風味だけではなく、健康や栄養の観点から詳しく解説します。
岩手県宮古市の東和食品株式会社とは
岩手県宮古市には「銀河鉄道の夜」でおなじみの宮沢賢治の歌碑があり、賢治が大正6年7月に宮古に訪れた際に詠んだ「うるはしの海のビロード昆布らは寂光のはまに敷かれひかりぬ」という歌が刻まれています。
東和食品株式会社は、賢治の歌に詠まれるほど昆布にゆかりがある岩手県宮古市で1993年に創業し、現在はおもに昆布の加工・販売を行っています。
商号 | 東和食品株式会社 |
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所在地 | 岩手県宮古市崎鍬ヶ崎第7地割15-6 |
電話番号 | 0193-63-5117 |
FAX | 0193-63-5127 |
代表取締役 | 辻見 潤子 |
取締役 | 辻見 重勝 辻見和子 竹花健一 佐々木学 |
設立 | 1993(平成5)年4月16日 |
資本金 | 2,000万円 |
事業の内容 | 海産物の加工・販売、食品の販売 |
主な製品 | 花けずりこんぶ・かつおこんぶ(小売商品/外食向け商品) 出し昆布(食品メーカー向け商品/真昆布・利尻昆布)、真昆布焙煎粉末 |
販売先 | 食品卸/伊藤忠食品(株) 岩手県産(株) カナカン(株) 国分グループ本社(株)ジーエフシー(株) (株)トーカン (株)日本アクセス 三菱食品(株) ヤマエ久野(株)ほか 全国の食品メーカー・豆腐製造・販売店 |
仕入先 | (株)ぎょれん北光 (株)にんべん 南かやべ漁業協同組合 岩手県内漁業協同組合 |
取引銀行 | 北日本銀行 宮古支店 日本政策金融公庫 盛岡支店 商工中金 盛岡支店 |
公式Webサイト | 花けずりこんぶ かつおこんぶ |
東和食品株式会社は「白口浜真昆布」を従来とは異なる特許製法で加工し、昆布のおいしさ余すと来なく引き出し、や食べやすさを追求した独創的な商品開発力が認められ下記のような数々の賞や認定を受けています。
受賞・認定時期 | 受賞・認定の内容 |
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1996年7月 | 岩手県より中小企業創造活動促進法の企業認定を受ける |
2000年8月 | 岩手県水産加工品コンクールにおいて花けずりこんぶが県知事賞を受賞 |
2009年~2010年 | 水産庁の「漁業・異業種連携ビジネス」事業の認定を受け、地元岩手県田老町漁業協同組合とのコラホで三陸産昆布の製品化に成功 |
2013年10月 | 第5回ものづくり日本大賞「東北経済産業大臣賞」を受賞 |
2018年11月 | 農林水産省 農林水産技術会議 会長賞受賞 民問部門 農林水産研究開発功績者として辻見重勝(当時の社長)が表彰される |
東和食品株式会社が販売する主力商品の「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」には、風味や栄養価に優れる北海道産南かやべ産の「白口浜真昆布」が使用されています。
高品質で上品な白口浜真昆布の独特な甘味や香り旨みを十分引き出せるように、特許製法で繊維の方向に対して斜めに削っています。
そのため、食べやすく口の中で旨みが素早く溶け出し香りが広がるので、風味がより一層、豊かに感じられます。
東和食品株式会社は白口浜真昆布の風味を最大限に引き出す特許製法など、昆布加工のノウハウを応用したオリジナリティーの高い「だし昆布」関連商品の企画・提案も行います。
また、北海道産南かやべ産の白口浜真昆布の産地漁協との長年築き上げた信頼関係に基づいて、需要に応じた調達能力と安定供給を実現できます。
東和食品株式会社の主力商品の「花けずりこんぶ」の開発秘話
東和食品の主力商品「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」が開発され商品として高く評価されるまでの産みの苦しみを紹介しましょう。
東和食品の創業者「辻見重勝」は当時、北海道ぎょれんグループで長年にわたり北海道の水産物の加工・販売に携わっていました。
北海道のホタテやウニ、カニなどの水産物が売り上げを伸ばしていくなか、昆布は食の洋風化や旨み調味料の浸透により、食卓から消えていく状況に直面していました。
一方で、長年、昆布の産地に足を運んでいた辻見重勝は、昆布漁師たちが立派に育った昆布を家族総出で大切に収穫して、手間暇をかけて乾物の昆布に仕上げていく様子を知っていました。
そのような状況を非常に残念に思った創業者の辻見重勝は、「昆布をなんとか手軽においしく食べられるように製品化できないか?」と、昆布のポテンシャルを引き出せれば必ず需要をが喚起できるとの強い信念をもとに、「鰹削りのようなソフトな削り」をコンセプトに独創的な昆布商品の開発に着手しました。
「鰹削りのようなソフトな削り」というコンセプトは、日本の伝統的な「おぼろ昆布」や「とろろ昆布」のようにお酢で昆布を柔らかくして削るのではなく、原料の昆布を硬いまま薄く削るという発想です。
このコンセプトが実現化できれば、「白口浜真昆布」のような最高級の昆布の風味をお酢などの調味料の風味でかき消されることなく、昆布の豊かな風味を手軽に堪能できると確信していました。
辻見重勝は、日頃の激務をこなしながらも、休日や夜に時間を見つけては簡単な実験を繰り返していました。
そのような状況で、コンセプトを現実化できる目処が立ったので退職しました。
開発のコストやリスクを自ら背負い、長丁場にそなえるために自宅まで売却し私財を投じて開発資金を調達、1993年、辻見重勝が55歳の時に岩手件宮古市に東和食品(株)を立ち上げました。
それと同時期に「昆布の厚さ方向と長さ方向に同時に斜めに削ぎ切りした薄肉小片の昆布」という製品に関する形態特許を出願し、中学生の時以来やったことがない製図技法を思い出しながら機械の設計・開発をはじめました。
「必要は発明の母」といわれますが、製品の形態特許が承認されとこも追い風となり、1999年、文字通りゼロからの開発で6年の歳月をかけて6台の機械を並べた製造ラインが完成しました。
「白口浜真昆布」は他の昆布に比べて幅広で肉厚、特許技術で繊維を断ちきるように薄く削ることで、旨みが口に含んだ習慣から濃く感じられ、香りが口いっぱいに広がり、最高級昆布の本来の風味が十二分に堪能できることがわかりました。
最終的に「白口浜真昆布」を100%使用した「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」が商品として開発されました。
現在では、さななる改良が加えられ、口当たりのよいふんわりした食感に仕上がっています。
独創的な発想や技術で昆布の潜在価値を顕在化させ昆布のセカンドキャリアを切り開いたした功績が認められ、数々の賞を受賞しています。
また、創業者の辻見重勝自身も、会社勤めから起業家兼開発者として2束のわらじをはくセカンドキャリアの道を歩み始めることとなった点も興味深いですね。
創業者の昆布生産者や昆布への熱い思いが独創的な昆布関連商品の開発につながっており、生産者との太いつながりと起業家兼開発者魂のDNAを引き継ぎ、新しい「出し昆布」製品の企画・開発・提案・製造まで一貫しててがけられる企業として、他の食品関連企業を巻き込んだ取り組みに期待されています。
(参考:開発ストーリー|東和食品)
東和食品の昆布は白口浜真昆布のみ!
東和食品の主力商品「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」には、別名「献上昆布」とも言われる北海道 南かやべ産の「白口浜真昆布」のみが使用されています。
「白口浜真昆布」は日本の三大昆布「真昆布」、「利尻昆布」、「羅臼昆布」のうち、古くから最高級天然昆布として名高い「真昆布」に分類されています。
「白口浜真昆布」は肉厚で切り口が白く、そのまま食べても甘みがあり上品で澄んだ出汁がとれ、その品質の高さから皇室や将軍家に献上されていました。
北海道 南かやべ産の「白口浜真昆布」がおいしい理由
北海道 南かやべ産の「白口浜真昆布」は他の昆布とはことなり、幅広、肉厚でしっかりとしており旨みや香りがとても強く、上品で澄んだ出汁がとれます。
下記のような南かやべの自然環境が「白口浜真昆布」のおいしさを育んでいます。
①栄養を豊富に含んだ親潮と津軽暖流が混じり合い、水温が昆布の生育に適している
②入り組んだ複雑な地形により、周りの豊かな自然林や森から豊富な養分やミネラルが注ぎ込む
③昆布の生育環境で土台となる岩盤に、生長に必要なケイ素が豊富に含まれている
北海道 南かやべ産の「白口浜真昆布」が高品質で安定供給される理由
「白口浜真昆布」は高品質の真昆布を安定供給するために養殖されています。
「白口浜真昆布」の幼体のなかで生命力の強いものを選抜して、昆布が育ちやすい自然環境下で計画的に生産されています。
南かやべは多い年では昆布の国内生産量の20%を占めることもある一大生産地です。
生産過程で昆布が丁寧に品質管理され、おいしさだけではなく形の美しさも評価の対象となる伝統加工昆布(塩昆布など)の原料としても高い評価を受けてきました。
資源が枯渇しないように計画的に養殖され、高品質の昆布を安定供給できる持続可能な点はSDGsに通ずるものがあります。
東和食品の「白口浜真昆布」はミネラルや食物繊維などの栄養も豊富!
東和食品の主力商品「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」の原料に使用する「白口浜真昆布」はお酢など調味料で味付けされておらず、添加物なしの健康志向の昆布製品です。
そのため、食べやすく栄養も豊富なので小さなお子様からお年寄りまで健康的に安心して食べられます。
繊維をたち切るように薄く削ってあるので、ご飯やおかずにふりかけたり味噌汁などに入れたりして、手軽に味わえ、同時に栄養も摂取できます。
最近では、昆布の旨みや香りなど風味やおいしさだけではなく、フコイダンなど健康に関与する成分や栄養など機能的な側面も明らかにされつつあります。
「白口浜真昆布」は食物繊維が豊富
食物繊維は生活習慣病の発症予防に寄与し得るとされています。(参考: 炭水化物|厚生労働省)
日本人の成人(18 歳以上)における食物繊維摂取量は13.7 g/日です。
日本人の成人の食物繊維摂取量13.7 g/日は、下表の成人が1日に摂取すべき食物繊維の目標量を大幅に下回っており、食物繊維の摂取量が不足していることがわかります。
成人男性(18歳以上) | 成人女性(18歳以上) | |
---|---|---|
食物繊維の目標量(g/日) | 20~21g/日 | 17~18g/日 |
そのため、普段から食物繊維を積極的に摂取する必要があります。
「白口浜真昆布」100gにはに食物繊維が39.1gも含まれています。(参考:刻み昆布|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)
食物繊維は下記の2種類に分類され、それぞれ効果がことなります。
- 不溶性食物繊維
腸の調子を整え便のかさを増し、腸を刺激して便通を促します。 - 水溶性食物繊維
「白口浜真昆布」に含まれるアルギン酸やフコイダンなどの水溶性食物繊維は粘り気があるので、消化された食物と混ざって消化管内をゆっくりと進み、糖の吸収を緩やかにしたり、コレステロールや胆汁酸を吸着して便と一緒に排出したりします。
食物繊維を豊富に含む「白口浜真昆布」を食べることで、腸の調子が整い便通が改善し、生活習慣病の予防が期待できます。
「白口浜真昆布」はカリウムが豊富
カリウムは体内からナトリウムの排出を促すので、塩分のとりすぎを調整できます。
WHO のガイドラインでは、成人の血圧と心血管疾患、脳卒中、冠動脈性心疾患のリスクを
減らすために、食物からのカリウム摂取量を増やすことを強く推奨しています。(参考: ミネラル|厚生労働省)
生活習慣病予防のための成人1日当たりのカリウム摂取の目標量は男性3,000mg以上、女性2,600mg以上です。(参考: ミネラル|厚生労働省)
現在、成人(18 歳以上)のカリウム摂取量は2,168 mg/日なので、目標量に及ばず不足気味であることがわかります。
刻み昆布100gにはカリウムが8200mg含まれています。(参考:刻み昆布|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)
そのため、「白口浜真昆布」を1g食べるだけで、82mgのカリウムが摂取できます。
「白口浜真昆布」はヨウ素が豊富
ヨウ素は甲状腺ホルモンを作る際に必要となります。
甲状腺ホルモンは、生殖、成長、発達等に関わり、エネルギー代謝を亢進させます。(参考: 微量ミネラル|厚生労働省)
「白口浜真昆布」100gあたり、230mgのヨウ素が含まれています。(参考:刻み昆布|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)
日本人のヨウ素摂取量は平均で1〜3mg/日と推定されています。(参考: 微量ミネラル|厚生労働省)
また、耐容上限量は3mg/日なので、この値を上回らないように気を付ける必要があります。
成人(18歳以上)の推奨量は130μg/日で、海藻類を食べない日本人集団のヨウ素摂取量が平均で 73 µg/日です。(参考: 微量ミネラル|厚生労働省)
そのため、普段から海藻を食べない人は推奨量の130μg/日を満たし、耐容上限量の3000μg/日を超えないように注意しながら、「白口浜真昆布」などの海藻類を摂取しましょう。
とはいえ、「白口浜真昆布」1gを食べただけでも2300μgのヨウ素が摂取できるので、推奨量の130μg/日をはるかに超え、耐容上限量の3000μg/日に近くなってしまいます。
食べ過ぎには注意しましょう。
「白口浜真昆布」は旨み成分「グルタミン酸」が豊富
「白口浜真昆布」は旨み成分「グルタミン酸」が豊富なうえに、特許技術により薄く削られているので、旨み成分が素早くしみ出しやすく濃厚な味わいを楽しめます。
グルタミン酸の溶出比較試験では、下図のように試験開始90秒で原料の加工されていない「板こんぶ」からは旨み成分の「グルタミン酸」があまり溶け出ていないのに対して、東和食品の主力商品「花けずりこんぶ」ではほとんどのグルタミン酸が溶け出ており、その差は3倍以上ひらいています。
そのため塩による味付けを、「白口浜真昆布」が原料の「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」の旨みに置き替えるだけで、塩分の摂取を抑えられます。
たとえば、味気ないご飯やおかず、お味噌汁に「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」をふりかけるだけで、豊かな風味が味わえるので、塩分を添加して味を調整する必要はありません。
ただし、「白口浜真昆布」100gあたりには10.9gの食塩が含まれるので、塩分の厳密な制限が必要な人は注意が必要です。
まとめ
「白口浜真昆布」は献上昆布として皇室や将軍家に上納されていた折り紙付きの昆布です。
高品質で絶品、栄養価も高く日本の三大昆布の一つに分類されています。
岩手県宮古市に本社を構える東和食品は特許技術により、「白口浜真昆布」をよりおいしく健康的に味わえるよう加工した「花けずりこんぶ」や「かつおこんぶ」を主力商品として販売しています。
また、特許技術や「北海道 南かやべ」の漁協と太いパイプで繋がっているので、原料の調達能力に優れ安定供給が可能です。
そのため、東和食品はオリジナルの「だしこんぶ」関連商品の企画・提案から、製造まで一貫して手がけられます。
「白口浜真昆布」を食習慣に取り入れ積極的に摂取すると、腸内環境や便秘の改善、塩分摂取量の減少、ヨード不足の改善などが見込めます。